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ピアノの寄付

ありがたい事にピアノの寄付のご相談が度々あります。

寄付金控除や物品寄付については専門知識が必要なのでここでは割愛させていただきまが、

 

ピアノ調律師としてピアノを寄付する前に注意したいことをいくつか紹介させていただきます。

まずは、わかりやすくするため、最悪のケースをご紹介。

寄付したピアノが壊れていて、修理代は高額。なのに寄付先に修理の予算がない。

修理しない理由の多くは、

『毎年調律をお願いしていたから問題ない』や『最近まで引いていたから大丈夫』など

ピアノオーナー様はピアノ内部を見る事無く判断してしまう場合が少なからずあるようです。

 

それも仕方のない事で、ピアノには車のような車検や法定点検が存在しないため、

軽微な消耗品ですら放置されがちです。

 

毎年の調律料金にも個人差があり、一概には言えませんが

毎年調律だけ依頼している場合を車に例えるなら、ガソリンを定期的に給油しているだけで、

その他はなにもしていない状態です。

 

もちろん、様々な理由があって弾かなくなったピアノにメンテナンス費用をかける事はないのは承知していますが、

修理や調整をせずに、そのまま寄付するとどうなるのか?

 

寄付されたピアノの状態が悪い場合の選択肢として

 

修理する  (寄付された側の負担)

買い取ってもらう  (修理費用が高額なピアノの場合、買取額が付かず廃棄処分費用がかかる場合があります。)

廃棄する  (失礼だし、使えなくても置いておくが最終的には処分。)

別の施設に譲渡   (寄付された側が運送費を負担)

 

 

どの選択肢も寄付された側の金銭的なマイナスになります。

 

ピアノの寄付は手続きの難易度とは別の難しさがあり、

寄付した側と寄付された側、双方に利益があってほしいと思います。

 

 

寄付する前にピアノの健康状態を検査してもらいましょう。

寄付する前に調律師さんや楽器店に出張でピアノの状態やピアノ搬出経路を確認してもらいましょう。

修理が必要な場合、修理費用を見積依頼、運送料金を含めて事前に確認できることがあるので、

気になったことは聞いてみましょう。

 

弊社では、見積もりから修理、運送まで可能な限り費用を抑えて、

ピアノを寄付した後、何十年も使い続けられる事を目指してお手伝いさせていただきます。

 

寄付先のご紹介は弊社では行っておりません。ご了承ください。

 

 

お問い合わせは こちら